大草原の小さな家「オルガの靴」はどんな話?
あらすじや感想を知りたい方はこのページを読めばわかります。
ローラの学校には生まれつき足の悪いオルガという少女がいました。
ローラは、足を痛めたのをきっかけにオルガと仲良くなります。
チャールズは、特製の靴を作ればオルガが普通に歩けるようになるのではと思いつきます。
オルガの父親は、干渉するなとチャールズの申し出を断りますが…。
足の不自由な少女オルガとローラの交流、オルガの父親の心情の変化などを描いた物語。
印象深く、大草原の小さな家の中でも人気のあるエピソードのひとつです。
書いている人は、最近のドラマにあまりハマれるものがないアラフィフ女子、mariaです。
大人になってからふと懐かしい「大草原の小さな家」を観なおしたところ、どハマりしました。
今は昔の懐かしいドラマや映画を観る日々です。
おすすめ度
おすすめ度 ★5
大草原の小さな家の中で、初期の名作エピソードのひとつ。
オルガとローラの交流を通して、きっと人として大事なものが伝わってきます。
文句なくおすすめです。
出番の多いキャラクター
ローラ
オルガ(ローラの友達。足の悪い少女)
チャールズ
ヤン(オルガの父親)
ネリー
大草原の小さな家「オルガの靴」のあらすじ
ローラの通う学校には足の悪い少女オルガがいました。
オルガは、片足を引きずりながらしか歩けないので、いつもみんなが走り回って遊ぶのを見ているだけです。
ある日ローラは川でザリガニを見つけていたずらしていました。
このザリガニくん、後半活躍してくれるので注目。
そこへメアリーが呼びに来て家に帰ります。
家ではキャロラインが揚げりんごを作っていました。
キャロラインの作る揚げりんごが美味しそう…!
明日はネリーの誕生日パーティーがあるとキャロラインが言います。
お金持ちのネリーの家を見に行くのが楽しみなメアリーとあまり気が乗らないローラ。
それでも準備をして、二人はネリーの誕生日パーティーに行きます。
ローラが大きなたらいに入って体を洗うシーンがあってびっくり。この時代のお風呂ってこういう感じなのか!と思いました。
オルガも家でネリーの誕生日パーティーに行く準備をしています。
オルガは楽しみにしていますが、オルガの父親はあまり行かせたくありません。
父親はオルガが仲間外れにされたり、いじめられたりすることを心配しているのです。
オルガが出掛けた後、オルガの父親と祖母はオルガのことで言い争いをします。
父親は本当はオルガが学校に行くことにも反対でした。
勉強や友達は必要だと言うオルガの祖母とも正反対の考えです。
ネリーの家では、誕生日パーティーが始まりました。
ローラとメアリーは高そうな部屋や家具にびっくり。
ネリーに摘んだ花と手作りの素朴な人形をプレゼントしますが、ネリーは興味なさそうに椅子にポイッ…。
安定のネリーのひどい態度。すがすがしいくらいです。
ネリーが高価そうで綺麗な人形を取り出し、みんなに見せびらかします。
ローラはつい人形に手を伸ばし、怒ったネリーに突き飛ばされます。
その拍子にローラは足をひねってしまいました。
みんな外で遊ぶことになり、ローラはオルガと階段でおしゃべりをします。
ローラとオルガは仲良くなりました。
家に帰ったオルガは、パーティーは楽しかったし、ローラと友達になったと、嬉しそうに父と祖母に告げます。
しかし父親は友達は一人だけかと言い、オルガを悲しませます。
気持ちがすれ違うオルガと父親の会話には胸が痛くなります…。
インガルス家でも、みんなを呼んでパーティーをすることになりました。
ローラとメアリーは大喜び。
ローラはもちろんオルガを誘います。
気が進まないのですが、ネリーも。
ある日ローラは、チャールズに生まれつき足の悪い人がいるのはなぜかと聞きました。
オルガが両足の長さが違ってうまく歩けないことが気にかかっていたからです。
チャールズは「理由はわからないが、体の悪い人はいる、それを補う才能を持っていることも多い」と答えます。
「オルガはいつも前向き。心は足より大事よね」と言うローラ。
ここのローラとチャールズとの会話は本当に素敵です。
馬の蹄鉄づくりと、ローラとの会話をきっかけに、チャールズはあることを思いつきました。
チャールズはオルガの家を訪ね、彼女の父親に、オルガの靴を作らせて欲しいと提案します。
片方の靴の底を厚くすれば、オルガが普通に歩けるのではと考えたからでした。
しかし父親は、チャールズの申し出を突っぱねます。
運命を受け入れている、干渉するなと。
頑固な父親だといったんは諦めたチャールズでしたが…。
大草原の小さな家「オルガの靴」の感想
心に残る話です。
オルガの靴のエピソードは、小学生の頃に観た記憶がおぼろげにですが残っていました。
印象深かったのでしょうね。
生まれつき体に障がいのある人に対しての、ローラの素朴な疑問、それに答えるチャールズの言葉が素敵です。
理想の父親です。
こういう父親に育てられたから、ローラが良い子に育つはずですよね…。
子供の頃に大草原の小さな家を観たときには、チャールズとキャロラインが理想の父と母でありすぎて、なぜうちは違うのだろうと思っていました。
他の家庭はこうなのか…?と。
大人になって、こんな理想的な両親は、自分の家だけではなくどこの家にもいないことを悟ります。
たぶん「大草原の小さな家あるある」ですね。
一方、オルガを傷つけたくなくて、周囲と壁を作ることでオルガを守ろうとする頑固な父親の気持ちもよくわかりました。
オルガに対する愛情もあって悪い人ではないんですよね。
きっとこれまでに除け者にされて傷つくオルガをたくさん見てきたのでしょう。
ネリーのパーティーの後、オルガと父親の気持ちがすれ違う会話が痛々しい。
オルガと父親の間に立つ祖母の存在に救われました。
祖母の心の強さとチャールズの優しさがオルガに奇跡をもたらしたのです。
オルガがローラの言うように前向きで明るい性格なので、この話をいっそう素晴らしいものにしていると思います。
ネリーのことを「心が満たされていない」と言ったり、父親に心配をかけないように明るく会話しようとしたり、周りをよく見ている賢い子なんですよね。
ローラにもいつも優しくて、ローラがオルガと仲良くなったのは自然な流れです。
そんなオルガがチャールズの作った靴で普通に歩けるようになって、チャールズに抱きつくシーンには胸が熱くなりました。
みんなが川に遊びに行ってしまった後に、一人で走っている姿にも心がきゅうっとなります。
「オルガの靴」では、ネリーの意地の悪さも際立っていました。
ローラを突き飛ばす序盤からネリーらしさ全開なのですが、走れるようになったオルガを見て、あえて「裸足で」川遊びをしようと言うところはかなりの意地悪さです。
野球で活躍するオルガがみんなの注目の的なのがねたましく、すぐに意地悪を思いつくところがまたネリーらしい。
ローラがザリガニでネリーを驚かせ、ずぶ濡れにさせて仕返しするところは爽快です!
さすがのチャールズもローラの悪行を見逃していますね。
チャールズの作った靴で楽しそうに走りまわるオルガの姿を見て、父親のかたくなだった心が一気にほどけていく場面は感動的です。
思わず涙ぐんでしまいました。
最後、オルガの父は「おふくろが言うとおり俺は愚かな息子だ」と自分の間違いを認めます。
それに「もう違う」と答えるチャールズ。
格好良すぎですね。
見どころ
走っているオルガを見て頑固だった父親の心が変わるところ。
川遊び中に、ローラが意地悪なネリーに仕返しをするところも見逃がせません。
つっこみポイント
特に思いつきません。
よく出来たストーリーです。
最後に
大草原の小さな家「オルガの靴」は、生まれつき足の悪い少女オルガとローラの交流を描いた話です。
初期の名作のひとつ。
どうぞお見逃しなく。